本日のニュース記事『「LINE Pay」 スマホ決済で銀行振り込み可能に』
スマートフォン決済の「LINE Pay」が、個人や法人の銀行口座に振り込みができるサービスを始めることが分かりました。国内のスマホ決済では初めてだということで、家賃や習い事の月謝などの振り込みの需要を取り込み、使いみちを広げることで利用者の拡大を図るねらいです。
というような、兼ねてより流行っているスマート決済で、銀行にも送れるようになるよーというニュースなのです。
※現在androidのみリリースされているようです。iOSはいずれ対応予定
LINEメニューから「送金」を押すと、早速「口座に振り込み」がありました。
口座番号を入力することもできますが、電話番号・Eメールでも振り込みができます。
後述しますがここがすごいと思います。
金額を入れます。 上限は10万円までみたいです。
LINE PAYのパスワード入力が求められ、それを入れると送金が完了しました。
初めてでしたが、LINEを開いてから送金完了まで2分もかかっていません!
メールが届きました。メールの受信時間を見ると20:30…ほぼ送金した時間と一緒ですね。
アドレスを開くと、メールで認証番号が届きました。
gmailのアプリで開いている場合、戻らないと認証番号が見えないので、
開き直すか、「chromeで表示」等を押して別タブで開くといいと思います。
認証番号を入力すると、入金内容が表示されます。
口座情報を入力します。
地方銀行等の一部対応していない銀行があります。場合によっては注意しないといけないですね。
口座情報を入力したら完了です。
こちらも、口座情報を入力するのに時間がかかるぐらいです。
初めてでも3分で受け取りができました。
で、先程行った通り、本当にすごいのは以下の点かな、と思いました。
相手の口座番号や金額を入力することで、10万円を上限に個人や法人に振り込みができます。また、口座番号が分からなくても、相手の名前と、電話番号かメールアドレスが分かれば振り込めるということです。
送金相手に振り込みを知らせるショートメールやメールが届き、表示されたリンクを使って相手が口座番号を入力すると、お金を受け取れる仕組みです。
これまでのお金のやり取りでは、受け取り側が「銀行名・支店名・口座種別・口座番号」を伝え、
送金する側はネットバンクのアプリを立ち上げ、パスワードを入力し、口座番号を必死に入力し、ワンタイムパスワードを入れ、メールに届くパスワードを入力し……
正直とても手間です。
だからこそ、クレジットカード取引や、スマートペイでのキャッシュレス取引がこれだけ発達したわけですが、
今までここに一つのハードルがありました。
それは「受け取り側の手間」です。
クレジットカードの決済機能等を使いたい場合、厳重な審査があります。
法人として実績があるか、「特定商取引法に基づく表記」はきちんと記載されているか、扱う商品は合法で換金性の低いものか……etc…
おおよそ審査に一ヶ月かかりますし、ちょっとした取引で使えるようなものではありません。
ましてや、例えばクリエーター等がちょっとカンパしてほしい場合、などに使うことは許されていません。
次に「paypal」や「polca」等、既存の決済サービスでの受け取り方法。
これは支払側に手間がかかるため、よほど熱意のある人でないとやってくれないでしょう。
paypalのアカウントを作って…銀行口座を登録して…相手先を指定して… PCの得意でない人にさせられるものではありません。
polcaは確かにカンパシステムとしては優秀なのですが、残念ながら知名度が高くありませんし、あと私のカードは何故か弾かれます…
(知名度がなぜ必要か、というと、知名度のないサービスにクレジットカードを登録する人は少ないからです)
もちろんLINE PAY同士で送ったら済む問題ではあります。それができるならそれが最善策でしょう。
しかし、個人のプライベートなアカウントで入金してもらっていいのか…? 確定申告時にどうやって申告すればいいの…? 出金せずにプライベートでつかちゃったけどどうしよう…?
等考えた場合、やはり現段階では銀行口座で受け取ることに意味はあると思います。
もちろん、問題はあります。
手軽に入金できる、ということは、振り込め詐欺に利用されたり、
メールアドレスを送り間違えてお金がロストしたり、
手数料が176円かかるのも、デメリットかもしれません。
しかし、なにか「閉じた世界」感のあったキャッシュレスの世界が、銀行口座とも直接的につながっていくことで、
また1歩紙幣のなくなる世界に近づいたんだな、と感じました。