新型コロナウイルスとの戦いは、人類が経験する中でも1・2を争う苛烈さを極めていますが、その最前線で戦っているのは医療従事者の皆さんです。
このような感染力の強い病気に冒された患者を支えることは、文字通り命を掛けた仕事になります。
医師や看護師は通常の業務でさえ、高度な技術を求められるハードな職業です。更に感染症の場合は、自身が感染することや、他の患者に病気を伝染すことを防ぐため、細心の注意を払う必要があります。
臨床検査技師の皆さんは勤務時間を拡大して、PCR検査等の神経を使う作業に従事されています。手順が狂えばすべての作業がやり直しになることはめずらしくありませんし、自身が感染するリスクもあります。感じているプレッシャーは途方も無いものだと思います。
その他にも患者さんと直接やりとりをする薬剤師さんや、医療事務の皆さん。リスクの高い高齢者の方を保護している介護士の皆さん。病院の衛生を維持している清掃の方、食堂の方、警備の方、また私達が存在を知らないかもしれない、病院を支える多数の人々。
皆に家族がいるにも関わらず、リスクを負って働いていらっしゃいます。
彼らこそが現代の英雄であり、感謝されるべき人達です。私からもこの場で感謝を伝えるとともに、世界中が医療従事者の皆さんに感謝していることをこの記事で伝えたいと思います。
Googleは「Thank You Healthcare Workers」(医療従事者の皆さん、ありがとう)という動画を作成し、医療従事者を称えると共に、人々が家にいるよう促しています。
“We stay at work for you — you stay at home for us,”
「私たちはあなたのために仕事をしている-あなたは私たちのために家にいる」
今はとにかく医療リソースとの戦いです。私達は家にいて感染を防ぐことで、医療従事者を支えることが出来ます。
医療従事者に感謝を伝えたいとしても、病院に出かけていって握手することはできません。
その代わり、毎日午後7時、ニューヨークの人々は家の外に出て「拍手」をしています。
医療に携わる人へ、どれだけ自分たちが感謝しているか伝えるためです。
これらの活動はClap for Carers (医療・介護従事者に拍手を)という名称で世界全土にて行われています。
さらに病院の外で「ありがとう」と書かれたプラカードを持ったり、病院のそばのレストランへ、医療従事者が食べる食事を寄付するといった運動をしているとのことです。
また下の動画は、自分の時間を切り詰め、毎日職場へ向かう救急医療助手の女性へ、近隣の住民が拍手でたたえている動画です。プライベートの時間を犠牲にしてまで尽力する姿には頭が下がります。
医療従事者の中には、長距離を移動して病院へ通っている人も少なく有りません。また家族への感染を防ぐため、自ら一人暮らししている人もいます。
宿泊アプリで有名なAirbnbは、世界中の10万人を超える医療従事者を支援するため、これらの人々が利用する宿泊料をタダにしました。
Airbnbも決して楽な状況ではないと思います。現在観光に伴う宿泊は、世界中でほぼ停滞しているからです。その中でも自ら犠牲を払って医療従事者を支える姿勢は敬意を払える行動です。
更にAirbnbは、救済活動を支援する寄付ツールも立ち上げました。寄付された額の100%がCOVID-19救済活動を支援する非営利団体へ寄付されます。
参照:https://news.airbnb.com/airbnb-to-help-provide-housing-to-100000-covid-19-responders/(英語)
日本でも医療現場で不足しているマスクを補充するため、クラウドファンディングが行われました。大谷投手や長友選手等、著名人も協力しています。
このクラウドファンディングはいち早く行動を起こすため、1日限りという極端に短いスケジュールで行われましたが、なんと21時間で目標額の1億円を突破。最終的には1億5千万を超える額が集まったのは驚きです。
医療現場にマスクを届けられるのももちろん、この多くの人が集まって成し遂げた喜ばしいニュースは、昨今の暗い雰囲気に光を与えてくれます。
また上記の支援は終了しましたが、他にもコロナウイルス関連のクラウドファンディングは多数開設されています。
税制優遇措置も受けられるのでぜひ検討されて下さい。
クラウドファンディングのような直接的な支援ももちろんですが、今私達にできる最大の貢献は「病院の負担を増やさないこと」です。
それにはもちろんコロナウイルスに罹らないことも含まれますし、その他インフルエンザ等を含む多くの疾患・怪我等を予防することも入ります。
手洗いうがいはもちろん、とにかく外に出ないことを強くおすすめします。
また「医療物資を消費しないこと」も含まれます。
マスクの生産施設には限りがあります。市民が買い占めたマスクのせいで、医療従事者がマスクを手にできないとするならば、誰も得をしません。
政府からのマスクももうすぐ届きます。貴方よりマスクを必要としている人がいます。買い占める必要はありません。
そして「経済を回すこと」です。
医療従事者のみなさんが酷使した体で過ごす休日を有意義なものにするために、食事や娯楽、物品等あらゆる物が必要です。
そして経済はすべて循環しています。あなたの経済活動が回り回って、医療に従事する人の生活を支えているのです。
今現在あらゆる経済活動が停滞しています。お金を使う選択肢が少ないこともわかりますし、この不安な中貯金をしたい気持ちも理解できます。
しかしながら今の社会を回すことは、ひとりひとりの活動が大切です。
「手を洗うこと」「買い占めないこと」「少しずつお金を使うこと」これらは、医療従事者の方々の戦いに比べれば、決して難しいことではないはずです。
新型コロナウイルスとの戦いは、大きな大きな問題です。医療従事者だけでなく私達一人ひとりの取り組みで、この戦いに勝てるよう祈っています。
twitterを眺めていたらいい言葉を知りました。
すべての「エッセンシャルワーカー」の皆様。本当にありがとうございます。
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https://youtu.be/H-w3s3JyCkQ
麻生仁と申します。新コロナウイルス感染拡大で、最前線で現場で頑張って働いて頂いている、医療スタッフの皆さんに感謝と敬意を込めて応援ソングを作りました。もし医療関係者の方が何かの縁で聞いて頂き、少しでも元気になって頂ければと思います。もし良ければシェアして頂けると嬉しいです!