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自粛要請等の規制を解除する基準として、WHOが出した6つの条件

当初5月6日までとされていた緊急事態宣言は、全国的に5月31日まで延長する方針が固まりました。
なぜ延長するのかといえば、「二次的なピーク」を起こさないためなのですが、ではどこまでいけば「二次的なピーク」を起こさないと言えるのでしょうか。

それにはWHOのガイドラインが参考になるかと思います。
このガイドラインは、あの(何かと話題な)WHOのテドロス氏が、規制の解除をし始めたい政府に対し、最初にこの6つの条件を満たすように、と4月13日に提示した基準です。

  1. Disease transmission is under control
  2. Health systems are able to “detect, test, isolate and treat every case and trace every contact”
  3. Hot spot risks are minimized in vulnerable places, such as nursing homes
  4. Schools, workplaces and other essential places have established preventive measures
  5. The risk of importing new cases “can be managed”
  6. Communities are fully educated, engaged and empowered to live under a new normal

参照:https://www.who.int/dg/speeches/detail/who-director-general-s-opening-remarks-at-the-media-briefing-on-covid-19–13-april-2020

  1. コロナウイルスの伝染が抑制されている
  2. 医療体制は「すべての症例を検出、検査、分離、治療し、すべての接触を追跡する」ことができる。
  3. 老人ホームなどの脆弱な場所では、ホットスポットができるリスクを最小限に抑えている。
  4. 学校、職場、その他必要不可欠な場所で、予防策が確立されている。
  5. 新たな感染者が入国するリスクを 管理できている
  6. 社会全体が十分な教育を受け、従事し、「新しい通常の生活」の下で生きるために力を与えられている

正直に言って簡単ではありません。まず1の「コロナウイルスの伝染が抑制されている」という条件からして、達成できている国はあまり多くありません。

そして多くの国で、これらの条件をしっかり満たした後、規制緩和するとも限りません。
以前の記事で書いたとおり、まったく条件を満たしていないアメリカのいくつかの州で、すでに規制解除の検討がなされています。

しかし、これらの条件を満たしていないまま規制緩和するのは大きなリスクです。

“We don’t want to lurch from lockdown to nothing to lockdown to nothing,” Ryan said. “We need to have a much more stable exit strategy that allows us to move carefully and persistently away from lockdown.”

https://www.npr.org/sections/goatsandsoda/2020/04/15/834021103/who-sets-6-conditions-for-ending-a-coronavirus-lockdown

“ロックダウン → 元の生活 → ロックダウン”といったサイクルを繰り返したくはない “とライアン氏は述べています。
“ロックダウンから慎重に、かつ確実に元の生活に戻していくには、より安定した規制解除への戦略が必要です”

最悪のシナリオは「自粛規制と規制解除」のサイクルを繰り返すことです。
それをやってしまった場合、経済に負担がかかるどころか、「規制への呼びかけに応じない人々」を増やしてしまうことになります。
本当に必要な際、声が届かなくなってしまうのです。

最終的に、規制解除へ向けて政府がどういった決定を下すのか、まだわかりませんが、いち早く6つの条件をクリアし、平穏な毎日を過ごせるよう祈るばかりです。

Published by
安藤隆史