北九州で3日連続の感染者確認　「宣言再指定」基準はまだ超えないが油断できない状況

福岡県北九州市にて、25日（火）、新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。

6人のうち、感染経路がわかっているのは1人のみで、その他5人は感染経路も特定に至っていない状況と言います。

4月30日から1人も陽性反応はでていなかった

注目すべき点として、北九州市では3週間もの間、1人も陽性反応はでていませんでした。

陽性確認日	概要
4月30日～5月22日	計589件検査を行った結果、陽性0件
5月23日	16件検査を行った結果、陽性3件 77～79例目
5月24日	6件検査を行った結果、陽性3件 80～82例目
5月25日	26件検査を行った結果、陽性6件 83～88例目

それがこの23～25の3日間は連続で陽性者を確認、25日までに合わせて12名の感染者が出ています。
緊急事態宣言解除の基準として「直近1週間の陽性者が人口10万人あたり0.5人程度」という基準があげられていますが、
北九州市の人口は96万人程度なので、5人以上になった時点で基準値を超過していることになります。

クラスターの存在が危ぶまれることももちろん、福岡市内や他地域への感染拡大も危ぶまれます。

宣言再指定の基準はまだ超えていない

25日の会見で、西村康稔経済再生担当相は「緊急事態宣言　再指定の基準」を公表しました。

（１）直近１週間の新規感染者数が人口１０万人中５人以上
（２）感染者が２倍になる倍加時間が１０日以内
（３）経路不明が半数以上

参照：https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200526/mca2005260833007-n1.htm

１についてはまだ超えていません。先程と同じく北九州市の人口を9.6万人で計算した場合でも、48人がボーダーラインになります。
また、これが都道府県別で判断する場合、福岡県全体でこの1週間の感染者数は14人。人口は510万人ですので、県全体で255人がボーダーラインとなりますが、これもまったく超えてはいません。

２については、北九州市では３週間の間陽性者が０でしたので、まだ計測が難しいです。

３についてはほとんどの感染者の経路がいまだわかっていません。　この基準は満たしてしまっています。

宣言解除も、油断できない状況

もし基準を超えるとしてももう少し先となりそうですが、全く油断の出来ない状況であることは確かです。

すでに一度経験したことですが、指数関数的に感染者が増え続けた場合、あっという間に「宣言再指定」の基準値は超えてしまいます。

市は、緊急事態宣言は解除されたもののマスクの着用や人と人の距離の確保など感染予防に努めてほしいと呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200525/k10012444731000.html

もし再度緊急事態宣言が発表された場合、身体的な危険はもちろん、経済的にも大きなダメージを負うことになります。

引き続き手洗いの徹底や、ソーシャルディスタンスの確保に努めていきましょう。

---

2020/05/26 20:00 追記

本日、新たに二人の新型コロナウイルス感染者が確認されたとのことです。
これを受けて北九州市では、公共施設の一部休館、イベントの中止・延期を検討しているとのことです。
「感染の「第２波」が懸念される」と明確に第２波へ言及されました。

更に北九州市民への、外出自粛の要請、継続した予防行動の呼びかけも行われています。

【公共施設、イベントに対する考え】
公共施設は、一部休館を検討しています。
市が主催するイベントについても、当面の間、中止又は延期を継続することを検討します。

また、市民の皆様におかれても、一人ひとりが再び感染拡大の可能性があるという危機意識を持って、できるかぎりの外出自粛をお願いします。
さらに、外出される場合には、国の「新しい生活様式」を踏まえ、市が独自に制定した「5つの行動目標」を市民の皆様には改めて確認いただき、感染症対策に取り組んでいくことをお願いします。

（5つの行動目標）
（1）外出するときはマスクの着用
（2）人との距離をしっかり確保（できれば2メートル）
（3）こまめに手洗い
（4）発症した時のために、自分の行動をしっかりと記録
（5）発熱等があるときは、事前に電話をしてから病院に行く

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/soumu/k333_00018.html