現在twitterのトレンドに「Twitterの仕様」というワードが入っています。
事の発端はこちらのツイート
「へーそうなんだ!」と思ったのですが、詳細を探してもみあたらず…
「リンクに誘導する」のと「リンク先のスクショを貼り付ける」だと同じ内容でも後者の方が伸びるの…?等、色々きになる点があったので調べました。
しらべるのだいじ
まずトレンド欄を見て気になったのは、あたかも「公式発表があったかのように反応している人」が散見されたことです。
実際にそのような発表はあったのでしょうか?
Twitterの公式はかなりの数のアカウントを持っており、その都度使い分けを行っていますが、もし仕様変更等のアナウンスをするとしたら、下記のアカウントになるでしょう。
Twitterの一番ド本命の公式(英語)「https://twitter.com/Twitter」
Twitter Japan「https://twitter.com/TwitterJP」
Twitter Dev Japan(開発者向け情報)「https://twitter.com/TwitterDevJP」
Twitter Support「https://twitter.com/TwitterSupport」
しかしここ数日内で特に「URL付きツイート」に関するアナウンスはありません。
本日、もしくは数日内で、「twitterの公式発表としてそのような情報が提示された」、ということはないようです。
ただもちろん、それだけでは否定材料にはなりません。
公式発表がないだけで、そのような仕様変更が起きることはよくありますし、
twitterやFacebook等のSNSは、仕様変更の事後報告もめずらしくありません。
手っ取り早く印象を掴みたかったので、以下の方法で計測してみました。
※本当はこういう時、大量のデータを収集した上で、比較・検証したほうがいいのですが、ひとまず簡易的な集計になることをご容赦ください。
とりあえず「異常なほど何かが起きているか」という検証には使えるかと思います。
執筆時点でのTwitterトレンドTOP10を開き、上部にでてきたツイートにリンク付きのツイートがどれだけ含まれているかを計測しました。
1.名古屋の何処かに飛ばされるボタン
リンク付きツイート(9/10)
2.ガレリア欲しい
リンク付きツイート(9/10)
3.羅小黒戦記
リンク付きツイート(5/10)
4.Twitterの仕様
リンク付きツイート(3/10)
5.すとぷり無観客ライブ生配信
リンク付きツイート(0/10)
6.南シナ海
リンク付きツイート(9/10)
7.ディスペル
リンク付きツイート(0/10)
8.チョコレートドーナツ
リンク付きツイート(5/10)
9.FFCC
リンク付きツイート(0/10)
10.フルオート
リンク付きツイート(1/10)
調査した100ツイート中、リンク付きツイートは41件でした。
どういった理由でトレンド入りしたかにも相当左右されています。
1位の「名古屋の何処かに飛ばされるボタン」は「診断メーカー」という外部ツールからのツイート経由が主なため、ほとんどがURL付きのツイートでした。
6位の南シナ海は「南シナ海に中国が弾道ミサイルを発射した」というニュースから来ています。これは情報源が重要なため、ほとんどがニュースサイトへのリンクを貼っていました。
逆に9位・10位の「FFCC」「フルオート」はswitchのゲームやソーシャルゲームがメインのため、スクリーンショットの画像がほとんどで、リンク付きツイートはほとんどありませんでした。
しかし半数近い数にリンクが付いていることからして、「URL付きツイートだから無条件に上がってこない」ということはなさそうです。
※繰り返しますが、とても雑な検証方法なので、「twitterがリンク付きツイートを全力で排除しているか?」といった検証にしか使えません。
Twitterには「ヘルプセンター」という、Twitterの疑問に答えるページが用意されています。
そこにはTwitterを利用する際の疑問だけでなく、トレンドがどのように決定されているか、やTwitterのルール等も明文化されています。
その中にリンクに関する記載で、近いものが一つありました。
リンクをブロックするための取り組み
https://help.twitter.com/ja/safety-and-security/phishing-spam-and-malware-links
Twitterでは、Twitterの外部コンテンツへのリンクの拡散を制限または防止するための措置を取る場合があります。そうした措置は、該当するリンクがクリックされた際に警告を表示するか、リンクをブロックしてツイートできないようにするという形で行われます。
これだ!と一瞬思いましたが、よくよく読んでみると「警告を表示するか、リンクをブロックしてツイートできないようにするという形で行われます」という表示があります。
実際しばらく前から、一部のサイト・ページへのリンクについて、時たま下記のような表示がなされます。
記載している件については、このように「警告を発する」ということなので、「上位に表示させない」とはまた違うかもしれません。
ただし、このような警告を表示するリンクについて、トレンド上位等に表示させない、ということは確かに考えられます。
結論としては「ありえない話ではないが、現状裏付けが乏しい」という形になるでしょうか。
実際、Twitterに限らず、SNSのタイムラインアルゴリズムというのは、その指針が明らかにされないものです。
「どういったツイートがトップに上がりやすいか」を明確にしてしまえば、多くのプロモーションツイートやbotがその手法を取ってしまい、「健全なタイムライン」を維持できなくなってしまうからです。
なので、URL付きツイートの表示回数を、Twitterが制限したとしても不思議はありません。
また、最初に「リンク付きツイートが拡散されない説」を提示された方が出している「可処分時間の奪い合い」というのは、今まさに世界で激しく行われている「トレンド」です。
しかし先の調査のように、今の所公式にアナウンスはありませんし、Twitterトレンド上位をみても、「意図的にリンク付きツイートが排除されている」とは言い難い状況です。
また、これは勝手な推測ですが、
コロナ禍で情報が錯綜し、インフォデミックのような事態になったことは、皆様記憶に新しいところだと思います。
そんな中、「情報源として信頼あるリンクを載せたツイート」よりも、「どっから出してきたかわからないスクショを貼り付けたツイートが上位に来る」ように、このタイミングで仕様変更するとはとても思えないのです。
真にどのようなアルゴリズムで動いているのかはもっと綿密な調査が必要ですが、現状twitterの利用方法を変えたり、マーケティング手法を変更するまでの必要は無いかと思います。
そしてこれはSEO等で1万回ぐらい言われていることですが、
「アルゴリズム等気にせず、ユーザーにとって最も価値あることを書けば、数字なんていくらでもついてくる」
これはどの世界においても普遍の事実です。
今後も「見る人にとって有益だ」と思ったならば、遠慮なくURLをツイートに乗せていくのがいいでしょう。だってその方が親切だし。