約10,000羽のアヒルが稲作農場に放牧される様子を写したドローンビデオが公開されました。
このドローンビデオが撮影されたのは、タイ、ナコーン州の稲作農場。「カーキキャンベル」という種類のアヒルたちが、害虫駆除のために放牧されました。
カーキキャンベルは、イギリスのグロスターシャー州において、キャンベル種をベースに品種改良された品種で、品種改良を行った「アデル・キャンベル夫人」の名前と、カーキの羽色に由来して命名されました。
このアヒルたちは、オフシーズンの間に植物に害を及ぼす可能性のある、虫やカタツムリ、その他の害虫駆除するために、水を張った水田に放たれます。
ドローンビデオでは、たくさんのアヒルたちが、一斉に田んぼになだれ込む様子が映っています。
このアヒルを使った農法は、日本で行われている「合鴨農法」によく似ています。どちらの農法も無農薬栽培を目的としている点で共通しており、エコな農法として注目を集めています。
現地の農家によると、アヒルは水田に虫のいない状態を保つために約5か月間放し飼いにされ、期間を終えた後は、卵を産むために水田から引き上げられるそうです。
アヒルの飼育者であるApiwat Chalermklin氏は、この農法について、次のように語っています。
「アヒルを農業に使うことで、稲作農家側には有害な化学物質を使わずにローコストで害虫を駆除できるメリットがあり、アヒルの飼育者側には、アヒルが害虫を食べることで、飼料にかかるお金を節約できるメリットがあります。」
「この農法は、農家とアヒルの飼育者の双方にメリットがある農法であると言えるのです。」