タイ、5人以上の集まり禁止へ(反政府デモへの対抗措置)
タイ政府は、反政府デモの高まりに対する対抗処置として、5人以上の集会禁止令を出した、と報道されています。
この命令は国営放送を通じて発表された「緊急勅令」(emergency decree)で、5人以上となる集会の禁止や、国家安保に影響を及ぼす報道・オンラインメッセージの禁止、政府庁舎など、当局が指定した場所への接近を禁止するなどの命令を下しました。
政府は放送を通して「バンコク市内の不法集会(反政府デモのこと)に参加し、王室の車の行列を妨害、国家安保に影響を与える深刻な行為をした」とし「こうした状況を早急に終息させ、平和と秩序を維持するために緊急措置が必要だった」と今回の措置の背景を説明しました。
また、政府は公式文書を通じて「国家安保または平和および秩序に影響を及ぼすような、誤解を招き、恐怖を助長したりするようなニュースや他のメディア、電子情報を発刊することも禁止する」と国民に命令しました。
タイでは最近、首相の退陣や君主制改革などを求める反政府集会が頻繁に開かれています。
先月19日には王宮の隣のサナムルオン広場で約3万人が参加した集会が開かれ、2014年にあったクーデター以後、反政府集会としては最大規模のものと報道されました。
前日には王宮に通じるラチャダムナン通りにある民主主義記念塔の近くでも反政府でもが開かれ、2万人前後の人が参加、政府に対する抗議の声を上げました。
参照:https://www.npr.org/2020/10/15/924031210/thailand-declares-state-of-emergency-amid-anti-government-protests
https://www.aljazeera.com/news/2020/10/15/hundreds-of-protesters-gather-in-thai-capital-defying-ban