アイルランドは、新型コロナウイルスの再拡散を避けるため、向こう6週間移動を制限するなど最高段階の封鎖措置を取るとのことです。
アイルランドは比較的、感染者数等深刻ではありませんが、最悪を防ぐためにヨーロッパで最も強力な先制的措置に乗り出したものと思われます。
アイルランドのマーティン首相は19日(現地時間)、テレビ演説で「今年は非常に厳しい一年で、まだ(危機的状況は)終わっていない」とし、21日から最高水準に当たる5段階の措置を施行すると発表しました。
マーティン首相は「私たちが力を合わせれば、6週間後には楽しくクリスマスを迎えることができるようになる」としながらも、4週間後に点検してみて状況が改善されなければ来年も封鎖措置を排除できないと付け加えました。
5段階措置が施行されれば、住んでいる家から5キロ以内に移動が制限され、酒屋や食堂は包装サービスだけが認められるなど、店舗の営業も制限されます。
また、これらの規定に違反すれば罰金が科せられます。
ただ、学校や保育施設の運営は続ける方針です。 「コロナによって、未来に別の被害を与えることはできない」というのが理由です。
アイルランドの今回の措置は、ヨーロッパ諸国が取った中で最も強力な措置で、「概ね今年初めに行われた全面封鎖措置に似ている」と、BBCは伝えています。
19日、アイルランドではコロナ19感染による追加死亡者はでませんでしたが、新規確定者数は1031人もおり、コロナ19感染の再拡散の憂慮が高まっています。
しかも、EC全体で見るとこれは”少ない数値”です。
例えばイギリスでは18日、16,981人の新規感染者が確認されています。
10月3日から堰を切ったように、1万人超えの新規感染者を記録し続けています。
これを見ると「大変なことが起きた」と思われるかもしれませんが、死亡者はここまで極端な増え方をしていません。
18日の死亡者は68人にとどまっています。
もちろん、「死者が出るまで静観」しているのが正しいわけではないでしょうが、ウイルスの変異や集団免疫等、初期と同じく多くの可能性を未だ検討し続ける必要があるかもしれません。
また日本に住む私達は、幸いにも感染者・死亡者ともに少ない状況にあります。
なぜ数が少ないのか、未だ明確な要因は特定されていませんが、経済状況等を考えると現状ロックダウン処置等は必要ないとの声が、最近は主流です。
ただ、もちろん感染者が増えないに越したことはありません。
インフルエンザ等はいまだに警戒すべき対象ですので、併せて手洗い等の対策を取り続けていきましょう。