子どもに本を好きになってもらうための”適切な”5つの方法

子どもさんが本をよむようになってほしいですか?
いいですね。きっとあなたも本が好きな素敵な方なのでしょう。

しかし、「本を読んでほしい」と思うあまり「間違った方法」で本を読ませようと必死になってしまうと、かえって逆効果になってしまうことも少なくありません。

子どもさんが本を好きになれるように、適切な接し方のポイントを5つまとめてみました。

音読する・音読させる

目で見るより耳で聞いた方がもっと理解が早いです。
そのため、親が音読するのはもちろん、子ども自ら声に出して読むと理解度の向上にとても役立ちます。

また音読させることで、間違った読み方をしていたときに指摘してあげることが出来ます。
声を出してよく読む子どもほど内容をよく理解するので、毎日少しずつでも根気強く一緒に練習しましょう。

子どもが親や兄弟など、家族に本を読んでもらうことで、読書に対する自信と満足感を得る効果もあります。 参考に、7~8歳の子供が1年生の国語教科書の大きさで書かれたA4用紙半分ぐらいの文章を、体を動かしたり、視線を他の所に与えずに一度に読んで大体の内容を把握したら、適切な読解レベルです。

いつでも質問させる

子どもが本を読んでいて分からないことがあったら、質問しているかどうか観察してみましょう。 もし質問をしないとしたら、消極的な気質のせいか、普段子供の質問にきちんと答えていないからか、振り返ってみましょう。

質問をしてこそ思考力が伸びるものです。 本を読んで気になる点があったらいつでも質問するよう指導しましょう。 子供が実際に質問をした時は積極的に応じてあげても、必ずしも答えを教える必要はありません。物の名前や単語の意味をきくなら答えなければなりませんが、何かの原因や結果を質問するなら、子どもさんに問い返した方がいい場合もあります。

たとえば子供が「お母さん、草食恐竜が砂利を一緒に食べるって書いてあるけど、食べた砂利はどうなるの?」と尋ねると、「さあ、どうなると思う?」と聞き返すといった具合です。
子どもが「うんちと一緒に出ると思う」と答えたとしたら、なぜそう思ったのかを聞き、親の考えも聞かせます。 このように子どもが十分に考えてみて、答えられる機会をたくさん与えることが望ましいです。

選ぶ本が偏ってても好きにさせる

子どもが好きな本ばかり読んでいるといって「読書偏食」を心配し、その本を片づけてしまう親もいます。しかし、未就学の年齢なら、好きな本を持つことが読み書き能力を向上させる近道です

好きな分野の本を選んではまっていくと、読む能力が自然に向上し、これを土台に他の分野の本にも関心が移っていくはずです。 子どもが関心を示さない分野の本は、子どものレベルより少し低い本を選び、親御さんが声を出して読んでくれて興味を誘導します。

このように「理解しやすい本」で知識を積んでいくと、特定の単語を聞いて頭の中のイメージをより然に思い浮かべ、これは子供の読み取り能力をもう一段階引き上げます。

絵本をたくさん見せてあげましょう

絵本はレベルが低い…といった偏見は捨てましょう。 断言しますが、子どもの読解力を育てるうえで、これより優れた教材はありません。 普段、絵本、写真集、図鑑などをたくさん見ると、長い文章の中で単語を発見した時、そのイメージを頭の中に浮かばせるのに役立ちます。

絵本だけでなく、図鑑や写真集など視覚資料が豊富な本もよいでしょう。 子供の理解力は、結局どれだけ多くの背景知識を持つかによって決まります。 たまに長い文章に接していないと、初等国語を学んだ時に戸惑うかもしれないという心配のため、6~7歳頃に水準を急に高めて、長い文章に小さな文字で満たされた本を読まれる親もいますが、これは禁物です。
むしろレベルに合わない本のために、本が嫌いなってしまいます。

「記憶力テスト」ではなく「感想を聞く」

親が投げかける適切な質問は、子どもの読解力を育てます。

しかし、これは「きちんと」質問したときに可能なことです。 実は、親の立場では子供が本をきちんと理解しているかどうか知りたくて確認することが多いです。
それで、子供が本を読み終えるやいなや『主人公の名前は何ですか?』、『全体のあらすじを説明してみて』、『姫は王子様にどこで会ったの?』などを尋ねるのですが、これは悪い質問の例です。 子どもの理解力ではなく、記憶力をテストする結果にしかなりません。

また、親の頭の中にはすでに本のストーリーが整理されているため、子供がどもりがちになったり、自分の考えと一致しない返事をすると、「そんな部分はどこにあるんですか?」と指摘しがちです。
子供が本を読んだとしたら、『面白かった?』、『一番記憶に残ったシーンは?』、『どんな場面が一番気に入った?』と答えが決まっていない、子供だけの答えを引き出す質問をしながら内容を想起させましょう。子どもが本に関する質問をし、親が当てる遊びをするのもいいでしょう。

読書は「義務」ではなく「娯楽」です

読書は、しなければならない義務でもなければ、まして罰でもありません。
とても楽しい気持ちになれる「娯楽」であり、それでいてとても「有意義」なものでもあります。

子どもさんが好きな本を尊重し、一緒に読書を楽しむようにしてあげるなら、いつか子どもさんと一緒に本の貸し借りができるような、素敵な親子になれるでしょう。

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