韓国で起きた、世界的にみても大規模で劣悪な性犯罪事件「N番部屋事件」ですが、それを真似て「博士」という偽名で同じようなサービスを展開していたチョ·ジュビン被告(24)に無期懲役が求刑されました。
韓国の検察は22日、公判で「被害者らが被告を厳罰してほしいと涙で訴えている」と語り、「無期懲役と位置追跡電子装置(電子足輪)装着45年の刑を科してほしい」と要請しました。
チョ被告は昨年5月から今年2月にかけて、女性を脅迫し、性的搾取の映像を撮影した後、インターネットメッセンジャー「テレグラム」の「博士の部屋」と呼ばれる部屋にて販売・流布した疑いで、今年4月に拘束起訴されていました。
その後、検察はチョ被告が犯罪団体を組織し、膨大な量の性的搾取物を製作·流布したとみて、犯罪団体組織の容疑で今年6月に追起訴しています。
韓国国内では一連の事件に対する怒りが噴出しており、厳罰はもちろん、死刑復活を望む声まで湧き上がっています。
更に、運営サイドではなく利用した側については、まだ判明していない利用者も多く、一人でも多くの加害者を見つけ出すよう望む声が広がっています。
「N番部屋事件」は、ネット上に犯罪者グループが1番ルームから8番ルームまで(別名N番ルーム)のチャットルームを作り、長期的に性搾取の映像をアップロードした事件。
犯罪者メンバーは、SNSにいる10~20代の女性ユーザーに接近し、ハッキングリンクや警察の詐称で個人情報を入手した後、身元情報の公開などを口実に被害者を脅迫し、性的搾取の映像を要求した。
2019年7月、N番部屋を模倣し、より刺激的な性搾取コンテンツを共有する「博士の部屋」が登場。
「博士」という仮名を使った運営者(チョ·ジュビン被告)は、ツイッターやチャットアプリでモデルのアルバイトやデートのアルバイトを募集すると言って被害女性を誘い、その後、身元情報はもちろん女性の顔が写るヌード写真を受け取り、これを口実に脅迫して性搾取物を持続的に撮影。
被告の部屋で確認された被害者は、未成年者16人を含め70人を超える。
チャットルームには段階があり、過激なもの程高い価格で販売していた模様。
被告の身分を隠すため仮想通貨での支払いだったが、口止めや脅迫等に利用するため、利用者には身分証の提出を求めたという。