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アルファタウリ・ホンダ、2021年ピエールガスリー選手の続投を公表 角田選手の発表はバーレーンGP後か

F1のスクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、2021年、現在もチームに所属くしているピエール・ガスリー選手が、2021年もチームのドライバーとして走ることを公表しました。

ガスリー選手は2019年にアルファタウリ(当時スクーデリア・トロロッソ)からレッドブルに昇格となりましたが、パフォーマンスに苦しみ、シーズン途中アルファタウリに戻されるという結果になりました。

しかし2021年にはアルファタウリチームで自信をつけ、イタリアGPでは初勝利を達成。セバスチャン・ベッテル選手以来の勝利をチームにプレゼントしました。
他のレースでも、華麗なオーバーテイクやタイヤのコントロール技能の高さを魅せており、実力あるドライバーとして評価されています。

一方、ガスリー選手と入れ替わりでレッドブル入りしたアルボン選手は、なかなか実力を発揮できず、予選・決勝ともにガスリー選手のほうが上位にいることも少なくありません。
よって2021年はガスリー選手が再度レッドブル入りを果たす、と期待していたファンや、もしくはルノーチームに入るのではないか、といったうわさもささやかれていましたが、結局はアルファタウリチームに継続して乗ることとなりました。

アルファタウリ継続は悪いことではない?

アルファタウリチームは、残念ながら「強いチーム」とは現状言えませんが、しかしそれでも悲観的になることはありません。

ジュニアチームから姉妹チームへ

レッドブル代表のクリスチャンホーナーは、アルファタウリは「ジュニアチームではなく姉妹チームとなる」と述べて、「許可されているものは全てアルファタウリに提供する」と明言しました。

今年レーシングポイントが、去年のメルセデス車をほぼコピーし、「コピーポイント」と揶揄されましたが、それと同じことが来年起きる可能性があります。

レッドブルは表彰台常連チームなので、その技術を手に入れられるのは相当なパワーアップが期待できます。

自分好みのセッティングにできる。

また。レッドブルのセカンドドライバーならば、フェルスタッペン選手にあわせたセッティングになってしまいますが、アルファタウリのエースドライバーなら、自分好みのセッティングや車の開発を行うことができます。

レッドブルの車は早いのですが「乗りこなせるのがフェルスタッペンしかいない」とうわさされており、実際ガスリー選手もアルボン選手も、フェルスタッペン選手に決勝で1周遅れにされてしまいました。

その車体を持ってくることに不安はあるかもしれませんが、しっかりとガスリー選手に合わせた形で調整ができるのであれば、力強いパフォーマンスが期待できます。

なので、アルファタウリに乗り続けることはそれほど悪い話ではないのです。

角田選手のF1入りはまだ?

さて、そして日本人の多くが注目しているのは、そのガスリー選手の相方になる選手です。

現在アルファタウリにはクビアト選手がドライバーとして乗っていますが、予選・決勝ともにガスリー選手より遅れることが多く、残念ながら継続はむつかしいのではないか、という声が聞かれています。

その代役としてF1に昇格するのではないか、と期待されているのが、現在F2で走っている日本人ドライバー角田裕毅選手です。

F1ドライバーになるためには、ただ早いだけではなく、「スーパーライセンス」という資格が必要です。
この「スーパーライセンス」はFIA(国際自動車連盟)が認定したレースで、一定以上の成績を収めると獲得できるのですが、
現在F2で3位の角田選手は、6位以内にはいればこのスーパーライセンスを手に入れ、F1ドライバーになる資格を手にすることとなります。
(当初4位でしたが、コロナによる試合数削減等によりポイント制度が見直され、6位でもライセンスが取れるようになりました)

もちろんスーパーライセンスを入手したからといって、F1チームが選ぶかどうかはまた別の話ですが、すでにレッドブルチームのアドバイザー、ヘルムート・マルコ氏は「現時点でF1シートの候補者となっている(新規)ドライバーは角田裕毅だけだ」と述べ、スーパーライセンスさえ取得すればほぼ内定しているかのような発言も行っているのです。
ホンダ撤退というネガティブなニュースもありましたが、F2でしっかりと実力を示している角田選手に対し、レッドブル陣営の視線は変わらず注がれているようです。

日本人ドライバーが誕生となれば、小林可夢偉選手依頼の日本人F1ドライバーが誕生することとなります。

角田選手が乗るかどうか、最終的な発表は「バーレーンGP」(11月30日に予定)以後に行うとのことです。
早ければ12月には日本人F1ドライバー誕生の朗報を聞くことができるかもしれませんし、来年はガスリー選手・角田選手・ホンダエンジンという熱い組み合わせのチームを見ることができるかもしれません。

今から来年のF1が楽しみですね。

Published by
安藤隆史