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「睡眠を摂ることで不安はある程度解消される」「睡眠不足は翌朝の不安を増大させる」研究で明らかに

カリフォルニア大学UCバークレー校の人間睡眠科学センター神経科学者、エティベン·サイモン博士の研究チームは、2019年「不安と睡眠不足」の研究結果を発表しました。 今回の研究は睡眠不足と不安による相関関係を、科学的に立証して話題になったものです。

研究チームは機能性磁気共鳴画像(fMRI)と睡眠多元検査を活用し、18人の参加者が24時間睡眠をしていない状態での脳活動を調査しました。対象者の活動もビデオ録画を通じて観察しました。 また、朝と夜に分けて参加者たちの不安水準を計測しました。

その結果、24時間眠れなかった参加者の半数は不安障害と診断されるほどの不安水準を示しました。 睡眠不足の状態では脳の内側の前頭皮質が機能していませんでした。 前頭皮質は、前頭葉のうち前方に位置し、目標を達成するための計画を立て、これを効果的に実行する能力を持つ役割を果たしています。

反面、十分に眠れば不安になる確率が格段に減りました。 研究チームは他の30人の参加者たちの睡眠多元検査を通じて、十分に寝た人はそうでない人に比べて不安の程度が低いことを確認しました。 特に、ノンレム睡眠ができると、そうでない人よりも不安になる確率が減りました。

研究チームは480人の参加者を通じて2~4日連続で睡眠の質と不安水準を測定したオンライン研究も行いました。 その結果、睡眠の質の変化が日常的な不安の度合いと密接な関連がありました。

睡眠不足は「不安を引き起こす」引き金

研究チームは、毎日の睡眠不足が翌朝の不安水準に多くの影響を及ぼすと結論を下しています。 睡眠不足は、たった一夜で不安を引き起こすとのことです。

サイモン博士はインタビューで「睡眠不足は脳の不安に脆弱な領域と、情緒的反応を処理して調節する領域をターゲットにする」とし「もし睡眠不足で脳のこの領域が消えてしまえば情緒は統制されず不安になる」と述べています。

サイモン博士は「十分な睡眠は脳の前頭葉活動を回復させ、翌日私たちを落ち着かせるのに役立つ」とし「不安管理のためには十分な睡眠が非常に重要です。 深い睡眠は感情をコントロールし、平穏を維持する脳領域の活動を回復させます」と述べています。

不安を感じているとき、「気晴らしを何もせずに寝るのが怖い」と感じることがあるかもしれませんが、睡眠不足になるとその不安は増大します。
今不安に悩まされている人は、とにかく睡眠時間の確保を一番に考えたほうがいいかもしれません。

参照:https://www.nature.com/articles/d41586-019-03380-z

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