CNNによると、シチリアは来月から南西部にある「サレミ村」の捨てられた住宅を競売にかける計画です。
1ユーロ競売は、急激な人口減少で空き家がますます増え、「幽霊町」になるのを防ぐための政府の政策です。 住宅を3年以内に改造するという条件で,政府は非常に安価な価格で販売しています。
住宅競売の開始価格はわずか1ユーロ(約121円)で、コーヒー1杯より安くなります。
シチリアのドメニコ·ベヌティ市長は「ここのすべての住宅は市議会所有なので、簡単な手続きを踏んで素早く家を販売することができる」とし「道路、電気、下水サービスを整備するなど古い施設を復旧し、村を開発したい」と伝えています。
サレミ村には現在1万人余りが住んでおり、17世紀の文化遺跡地に近いので見どころが多いです。 海抜450mにあるため、夏の間でも比較的涼しい場所です。
しかし1968年シチリアのベリスバレーで大きな地震が発生し、231人が死亡。その後も50年間で住民4000人が転居し人口が大幅に減少しました。
「買いたいけど海外にいけない…」という方。大丈夫です、必ず村を訪問する必要はありません。 インターネットで出物の位置や状態などを確認し、シチリア市議会のホームページで競売申込書をダウンロードして競売に参加することができます。
ただし、競売に参加するためには住宅改造計画書を提出しなければなりません。 また、競売に落札されれば、保証金3千ユーロ(約36万円)を払わなければならりません。 この保証金は3年以内に住宅を改築すると払い戻されます。
宿泊業などの営業を目的に住宅の用途を変更する購入者には、政府レベルの加算点と税額控除の特典が提供されます。 競売にかけられる家のほとんどは倉庫や店舗である場合が多いので、住居用に改造する過程が必要です。
ちなみに同様のプロジェクトは日本にも存在します。
例えばこの空き家ゲートウェイというサイトでは100円物件を紹介していて、84m²の平屋や海沿いの物件が100円で売りに出されています。
……逆に言えば、人口が減少している国では、どこも古い物件の維持が負担になっているということですね。難しい問題です。