先程キューバ大統領は、「二重通貨製」を来年1月1日より廃止することを発表しました。
2021年1月1日の時点で為替注文が受け入れられ、1ドルあたり24キューバペソで交換する予定のようです。
「二重通貨制」とは?
キューバには通貨が2つありました。国民が使う「人民ペソ(MN・CUP)」と外国人が使う兌換ペソ(CUC)です。
なぜこのような二重通貨制が敷かれていたのか、ご説明します。
キューバでは1994年頃、慢性的な外貨不足に陥っていました。どうにか経済は回したいが、外貨が流出するのは避けたい……
そのような目的を達するための苦肉の策として外国人使用通貨と自国民の使用通貨を分けたのです。
しかし今回、この「二重通貨制」が廃止になります。
長期的に見るならばもちろんいいことなのですが、固定為替相場に統一する…というのは、急激なインフレを招く可能性もあります。
「1ドルあたり24キューバペソで考えている」と述べていますが、正直これも本当にそう出来るかかなりあやふやなところです。
鍵はすべてキューバ政府が握ったままなので、舵取り次第によってはキューバ危機再来…ということも起きるかもしれません。
ただ、もし堅実にこの「二重通貨制」廃止をやり遂げることができるなら、キューバ経済が成長するための助けになることも確かです。