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スペースX、2基の海上石油プラットフォームを買取、「巨大型宇宙港」を建設か!

2020年、原油価格は急激に低下し、一時は先物価格がマイナスに突入するという異常事態も記録されました。
今では多少戻りつつありますが、耐えきれなかった石油会社も存在します。

しかしとある倒産した石油会社の「海上石油プラットフォーム」を買い取ったのは、他の石油会社ではなく、あのイーロン・マスク氏率いる「スペースX」でした。
なんと「スペースX」は、採掘基地をロケットの発射台に改造してしまったのです。

実は、当初スペースXはこの改造を表に出していませんでした。

しかし、宇宙雑誌の「NASA Space Flightマガジン」社が、この石油リグの側で、スペースXが求人を募集しはじめたことに気づきました。

更に、石油リグの看板が「フォボスとダイモス」に書き換えられていたのです!これは2つとも「火星の衛星」であり、これを見たとき同社の記者は「スペースXの火星プロジェクト」に、この石油リグが関連していることを確信したとのことです。

打ち上げに「石油リグ」を使うことは合理的

そのスペースXが建設している打ち上げ基地ですが、これはまた驚愕すべきものです。
彼らは一度の打ち上げタイミングで、複数ロケットの発射を検討しています。
それが出来るほどの「巨大型宇宙港」を建設しようと画策しているのです。

NASAの計画する浮遊型発射台

この巨大な打ち上げ施設に「石油リグ」を使う、という点は、とても合理的なアイデアです。
ロケットの打ち上げには、とても大きな騒音と振動が伴います。
数キロ離れた家でも揺れますし、そもそもこの火星に向けたロケットは、近隣住民の窓ガラスを割る可能性がある、として顰蹙を買ったこともあります。

もしあなたが宇宙好きな方なら、年に1・2回ロケットの打ち上げを見られるなら、きっと喜ぶでしょう。
2・3ヶ月に一度でも、まあ耐えられるかもしれません。
しかしそれが月に1回…週に1回…1日に数回…となってきたらどうでしょうか。
そもそもそれは人間が住むのに適した場所とは言えないでしょう。

ならば人気のない「海上」で打ち上げてしまえ、と考えて、スペースXは石油リグを買い取ったのです。

この「フォボス」「ダイモス」と名付けられた基地から、ロケットが発射されるのはいつでしょうか。
「2021年後半に発生する可能性がある」と、前述の「NASA Space Flightマガジン」社は推測しています。

イーロン・マスク氏が想定しているように物事が進行するなら、この発射台は1日に数回、ロケットを打ち上げる可能性があります。
また、宇宙に何かを発射するためのポンドあたりのコストを1,000分の1以上削減できますし、有人宇宙飛行の価格もぐんと抑えられるかもしれません。

一般の人間が宇宙に行ける日が、あと40年以内に来たらいいな…と個人的には願っていたのですが、案外その日はすぐそこなのかもしれません。非常に胸が高鳴るニュースです。

https://www.zmescience.com/science/astronomy/spacex-oil-rigs-20012021/
https://www.businessinsider.com/elon-musk-spacex-starship-ocean-spaceports-offshore-engineer-job-posting-2020-6

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