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コロナ変異種「喉でより早く増殖」の可能性。サンプルのウイルス量が10倍~1000倍に増加

新型コロナウイルスですが、今もっぱら危険視されているのが「変異種」の心配です。
イギリス等で流行している「B117」という株の変異型コロナウイルスは、感染力が高いことで有名です。

その「B117」について、バーミンガム大学の研究では「喉のウイルス量が、これまでの新型コロナウイルスより多くなっている」ことが判明したそうです。

論文URL(英語):
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.12.24.20248834v1.full-text
注意:まだ査読されていない論文であることにご留意ください。

この研究では変異種「B117」に感染した患者さんの喉より綿棒でサンプルを採取しました。
それらを「元の菌株に感染した患者さんから採取したサンプル」と比較すると、サンプル内の「相対的なウイルス量が10倍から1000倍に増加した」とのことです。

もしこのデータが正確な場合、これまで以上にマスクの装着が重要になるかもしれません。

これが「感染力増加」の要因とは限らない + ワクチンには今まで通り期待できる

ただし論文には下記の内容も付け加えられています。
この「喉のウイルス量が多い」という調査結果が、直接的に「感染力拡大」の要因かどうかは、まだわからないとのことです。
感染拡大には「人間の行動」が大きく影響しているため、単純にウイルスの特性だけで感染力を比較することはむつかしいのです。

また、「変異した株にワクチンは効くのか」という点はとても心配になるところですが、その点も大丈夫とのことです。
英国の首席化学顧問パトリック·バランス氏は、新型コロナウイルスの変異株について「22の変化を確認した」と述べ、さらにこのように付け加えています。

But from what we can see, it doesn’t hide it from the immune system, so if you’ve had an infection before, it’s proof that you’re probably neutralizing this virus too. The expectation is the same for the vaccine.

https://www.dailymail.co.uk/news/article-9131411/New-mutant-strain-coronavirus-contagious-replicates-throat-says-study.html

私たちが見る限り、(変異株の)ウイルスは免疫システムに隠れていません。
これまでに感染したことのある人は、この変異株ウイルスをも中和しているという証拠です。
これはワクチンに対しても同じことが言えます。

なので基本的な対策方法は同じです。
マスクを着用し、手を洗い、十分な睡眠を取ることです。
日本ではまだ新株の感染例は多くありませんが、引き続き注意を払うことにしましょう。

Published by
安藤隆史