前回2020年もIT補助金が行われる可能性が高い、とお話しましたが、
続報が出ました。2020年もIT導入補助金は公募されます。
下記スライドが中小企業庁より発表されました。
今IT導入補助金を調査されておられる方としては、前回との変更点が気になる箇所かと思います。
2019年のIT導入補助金との違いをまとめてみました。
前回のIT導入補助金では下限が40万円となっていましたが、今回は30万円から可能です。
補助率は変わらず1/2なので、全体の額としては60万~導入が可能となります。
なお、上限の450万は前回と変わっていません。
PDF内に以下の記述があります。
過去3年以内に同じ補助金を受給している事業者には、審査にて減点措置を講じることで、
初めて補助金申請される方でも採択されやすくなります。
申請は可能なのでしょうが、減点されると明記されています。
なお「同じ補助金」とありますので、「小規模事業者持続化補助金」等を受けた事業者の方が、「IT導入補助金」に申請する際等は、特に気にしなくていいと思います。
当該事業を通じて、賃上げにも取り組んでいただきます。なお、積極的な賃上
げや被用者保険の任意適用に取り組む事業者は優先的に支援します。※事業計画期間において、「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上」、「事業場内最低賃金が地域別最低賃金+
30円以上」を満たすこと等を申請要件とします。(持続化補助金及びIT導入補助金の一部事業者は加点要件)※要件が未達の事業者に対して、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合や、付加価値額が向上せず賃上げ
が困難な場合を除き、補助金額の一部返還を求めます。
IT導入補助金では、賃上げが必須、とういわけではありませんが、加点対象になるようです。
・給与支給総額が年率平均1.5%以上向上
・事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上
上記を満たした場合、加点となります。
ただし、気をつけなければ行けないのが「要件未達の事業者に対して…補助金額の一部返還を求めます」とある点です。
「求めることがあります」ではなく「求めます」とあるので、未達の際は明確なペナルティがあると見たほうがいいかもしれません。
通年で公募し、複数の締め切りを設けて審査・採択を行うことで、予見可能性を高め、十
分な準備の上、都合のよいタイミングで申請・事業実施することが可能になります。
これまでのIT補助金は、年度ごとに新しい要項が発表されていましたが、今回からは通年で募集が続けられるようです。
おそらくですが、3年間を通して募集されるのではないかと思います。
補正予算案方針で以下のように記述されていたからです。
また、生産性向上に向けた中小・零細企業の取り組み支援のため、約3600億円を3年間で支出する。
なお予算案額3,600億円を3で割ると、1,200億円となります。前回(平成30年度第二次補正予算)で割り振られた額が1,100億円でしたので、
全体の予算額としてはあまり変わらないと見ていいかもしれません。
前回大きく変わったITツールの申請要件については、特に発表はありませんでした。ホームページ制作等が組み入れられるのか、未だ不明です。
また、補助金の経路に「(独)中小企業基盤整理機構」が挟まっている点や、
「事業終了後3年以内に、補助事業者全体の労働生産性の9%以上向上を目指します。」といった文言が、実際どのように要件へ関わってくるのかは、
詳細を待ちたいと思います。
続報が出次第また記述いたします。