不況をチャンスに!今急成長が見込める業種は?

コロナ不況が来てしまいました……

日経平均株価は、1年ぶりに2万円割れ。
旅行業界はもちろん、飲食店・サービス業・イベント施設等も多大な影響を被っています。

しかしそんな中にあって、逆に需要の高まりから右肩上がりになっている業種もあります。
ピンチをチャンスに変える…というよりは、時節が味方したというほうが正しいかもしれませんが、
投資先や営業先等の参考になるかもしれません。

フードデリバリー業界

かつて何度かこのBLOGでも取り上げましたが、Uber Eatsを始めとしたフードデリバリーの需要が高まっています。
外出自粛のため、飲食店に行くのははばかられる、しかし美味しい食事はしたい。
まさに今適した業種ですね。

まだ数値としては出てきていませんが、配達員の書き込みによると時給2000円でずっと回せるほど注文が殺到しているとのこと。
配達員が足りなくなってしまい、配達可能エリアが絞られていることもしばしばです。

おそらくですが、現在のコロナ不況を鑑みて、フードデリバリーサービスに加盟する飲食店も多いと思います。
このようなウイルスが流行るのも今年だけとは限りません。
「可処分時間の奪い合い」を考えると、何かしらフードデリバリーに参入したほうが良いかと思います。

ゲーム業界

休みの日、外出ができないとなるとゲームをする人は多くなります。
特に政府の要請で休校となりましたので、子どもたちは時間を持て余しています。
そうなればゲームが流行るのは当然の流れです。

例えば売上世界一のゲーム会社、テンセントのモバイルゲーム「王者栄耀」では1月末に平均ユーザー数が史上最多を記録したそうです。
他にも任天堂の『フィットボクシング』はずっと売り切れになっており、メルカリでは倍近い金額で売られています。
更にゲーム配信を行っているyoutuber等も、視聴者が増加しているとのことです。

ただし、ゲーム業界は明るいニュースばかりでもありません。
アメリカで開催予定だった「Game Developers Conference」や台湾の「台北ゲームショウ」、いずれも数十万人を動員するイベントでしたが、全て中止となりました。
また、ゲーム開発やハードウェア制作は、中国の外注に頼っている部分が多くあります。
出勤ができなくなったり、工場が停止したりと、影響を受けている会社も少なくないとのことです。

(ゲーム制作会社もテレワークすればいい、と思うかもしれませんが、ゲームの開発データは非常に重たく、また要求されるパソコン性能も一個人が持てるようなものではないことがしばしばあります。そう考えるとゲーム業界は非常にテレワークしにくい業界です)

テレワーク関連

そして今ビジネス界で特需が発生している、テレワーク関連の業種ですね。
例えばシリコンバレー初のビデオ会議システム「Zoom」は、コロナウイルスの拡大に伴い、株価も急上昇しています。

「Zoom」はあらゆるデバイスで使うことができ、またslackやgoogleの各種サービスとも連携が取りやすいため、テレワークのみならず授業等も用いられているとのことです。

更に、日本の大手システム会社も攻勢を掛けています。
遠隔操作ツールの「リモートビュー」は、コロナの拡大を受けて、4月30日までサービスを無料提供することを決めました。
既存顧客からも『ライセンス数を増やしたい」との声が多数寄せられているとのことです。

またGoogleも、ビデオ会議ツール「Hangout Meet」のプレミアム機能を7月1日まで無料開放しています。
もちろん救済措置という名目もありますが、こういった機能は、一度使い始めるとそのまま契約に結びつくことが多くあるので、営業の1手段としてもとても有力でしょう。

いくつか試してみて、一番会社にあったものを選んでみるのが良いかもしれません。

出版業界・本屋

何かとオワコン扱いされることが多い「出版業界」や「本屋」ですが、実は意外とここに来て伸びを見せているようです。

自宅に籠もる際、需要が伸びる産業を「おこもり需要」と呼びますが、本は伝統ある「おこもり需要」の筆頭かもしれませんね。
籠もるとしても、何かしら有意義に時間を使いたい時、ネットではなく本を読むことで達成感も獲得できます。
また紙の本なら、ブルーライト等により自律神経を乱されることもありません。

更に、漫画業界も自宅で時間を使ってもらうため、続々と無料で公開しています。

例えば、あの有名漫画ワンピースは、60巻までを無料公開しました。

またサンデーも電子書籍で450冊を無料公開しています。

その他いろんな作品が無料公開されているので、少し書き足してみます。

宇宙兄弟(1~50話まで無料)

ブックパス 読み放題プラン無料提供

集英社少女漫画雑誌無料公開

サンデーうぇぶり各種無料公開

今伸びている業種は、いずれ伸びる業種

取り上げた「コロナウイルスによる影響で伸びている業種」についてですが、コロナウイルスが終息したら、需要も消えるか…と言うとそんなことはないと思います。

例えばテレワーク関連についてですが、まず今回の騒ぎで、あらゆる企業が「出勤の脆弱性」に気づくことになりました。
まだコロナウイルスは危険度としてマシな方のウイルスです。SARSやコレラレベルの伝染病が流行った場合、政府から外出禁止令が出される可能性もあります。
そうなった場合、日頃からリモートワークの準備を整えているかどうかが、企業の生死を分けるかもしれません。

また、今まで社外勤務について腰の重かった企業が、強制的にテレワークを行う形になりました。
もちろん多くの問題が起きたでしょうが、「意外とできる」「貢献度がわかりやすい」等のメリットも見つかりました。

むしろテレワーク需要はしばらく伸び続けるかもしれません。

そして自宅にいる人が多くなる「おこもり需要」ですが、これは世界中で起きている「可処分時間の奪い合い」で必要となる競争力そのものですね。

「可処分時間の奪い合い」については前に書いていますのでこちらをご覧ください。

フードデリバリー・ゲーム・本は、いずれも「可処分所得の奪い合い」で代表的なコンテンツです。
今後数年で需要はどんどん伸びていくと思います。
(今回「動画」を載せなかったのは、コロナ以前でも需要がうなぎのぼりだったからです)

今回の騒動、どのような結果になるかまだわかりません。
日経平均株価やドル円は歴史的な動きになってしまっています。
このままリーマンショックレベルの不況になるのか、すぐに騒動が終わって終息するのか、世界中が固唾を飲んで見守っています。

しかし今回需要が伸びている企業は、コロナウイルスの騒ぎがなくとも伸びる余地のあった企業です。
もし可能ならば、この機会をビジネスチャンスにして、社会に貢献したいところです。

Published by
安藤隆史