缶コーヒーやジュース等で有名な「ダイドードリンク」ですが、2021年1月期の連結純利益予想を本日上方修正しました。
その額なんと5億円から25億円への修正です。
純利益が予想の5倍になるというのは、もはや「異常事態」です。
おそらく鬼滅の刃の缶コーヒーを見た方は多いと思います。自動販売機やコンビニ等でも目立つ位置におかれているあれです。
このコラボ缶ですが、10月には3週間で「5000万本」売れたとのことです。
ダイドーの国内飲料事業の売上と販売数量で「8割」がこの鬼滅コラボ缶とのことなので、いかにすさまじいコラボ効果を生み出したかがわかります。
「ダイドーグループホールディングス」の株価も、今年大きく値上がりしています
もちろん日経平均自体が上がっているので、コラボ抜きにしても上昇するのはおかしくないのですが、
それにしても順調な右肩あがりを続けています。純利益上方修正の報道は、市場が閉まった後で報道されたのでまだ値動きしていませんが、おそらく明日は相当な値上がりをするものと思われます。
「鬼滅の刃」効果でここまでの上昇を見ることができた訳ですが、コラボ企業はダイドードリンクだけではありません。
「鬼滅の刃」は多くの企業ともコラボレーションしており、そしてその多くは株価を伸ばしています。
回転寿司で有名な「くら寿司」も株価が上昇しています。
コロナ禍で大きな打撃を受けるはずの外食産業ですが、「鬼滅の刃」とのコラボ、また「無限くら寿司」といったGoToイートをうまく利用し、株価を上昇させています。
シネコン等があるショッピングモール側にくら寿司があることも多いため、映画を見た後くら寿司で座談会、という流れもよく見ます。
直近数週間は、「GoToイート終了」や「再度の感染拡大」により下げていますが、おそらく新型コロナウイルスさえ収まればまたすぐ上昇するのではないかと思います。
コラボ企業の中でも、顕著に上昇した企業が2つあります。
その一つがアパレルを展開するジーンズメイトです。
この突出して急上昇している箇所が何かわかりますか?
そう、鬼滅の刃無限列車編の公開日です。
公開数日で株価が急騰。いっきに知名度を上げました。
鬼滅の刃各キャラの衣装に似た、キッズ服等も扱っており、多くの親御さんが購入されたようです。
そして一番顕著に株価を伸ばしたのは「エスケイジャパン」かもしれません。
どこらへんが鬼滅の刃公開時か、ひと目でわかりますね……
10/16日の350円から、10月27日には775円と倍以上に上昇しました。
公開後はしばらく連日のストップ高を記録しています。
時価総額が40~50億円前後なので、ハイリターンも期待された値だと思います。
コラボレーションや関連商品を手掛ける会社でこれならば、配給している大本はさぞ上昇している、かと思うでしょう。
実際上昇はしているのですが……
劇場版鬼滅の刃の配給元は「東宝」と「アニプレックス」です。
東宝は言わずとしれた大手映画会社、アニプレックスはソニーの子会社です。
とても大きな企業なので、もちろん鬼滅以外の要因もありますし、何倍!等の単位では上昇しません。
しかし鬼滅の刃に期待する投資家からの視線も、無視できない程度には値上がりしています。
「鬼滅の刃」は、TVアニメ時も相当に盛り上がりましたが、この劇場版大ヒットによって「社会現象」入りをしました。
もはや日本全国、そして世界に影響を及ぼすコンテンツです。
別に臭い意味ではなく、単純に興行収入や株価の影響だけでもそう言えます。
そしてこの成功は、世界の投資家達も無視できません。
「アニメとコラボすることで業績向上、なんなら一攫千金も狙える」と世界中に周知されました。
そもそも「コロナ禍」にはコンテンツ産業が大いに注目されましたし、「可処分時間の奪い合い」といった指針にもアニメ産業は沿っています。
十分、期待されるだけの材料は揃っているわけです。
実際、NETFLIXは驚異的な制作費をアニメーション会社に投資していますし、まったく異業種からアニメーション会社を立ち上げる企業も出てきています。
アニメ文化を作り上げた日本、この積み重ねてきたものを大事にするなら……あんがい未来は明るくなっていくのかもしれません。