コロナ禍により多くの人が外出を自粛し、通販が盛り上がる今、多くの企業がネットショップの立ち上げを検討しているかと思います。
しかし、コロナ前からの大きな誤解ですが、ネットショップは「作れば売れる」ものではありません。
その他多くの誤解を持ったまま、ネットショップへの参入を考えている会社や経営者が続出しているので、ネットショップを立ち上げる際の注意点を記載します。
出店後いきなり売れるものではない
例えばあなたがTシャツを売る人だとしましょう。
オリジナルのデザインで、友人に見せたところ大変センスがいいと褒められたTシャツです。
あなたは意気揚々とネットショップをつくり、販売を開始しました。
「生産が追いつかなくなったらどうしよう」と心配すらするかもれしれません。
売れるでしょうか?
残念ながらまず売れないでしょう。
誰もあなたがTシャツを売っていることを知らないからです。
どこかの洋服店に置いてもらったり、フリーマーケットで売るほうがまだ売れるでしょう。
なぜなら「買い物をする意図のある人」が「数十点の中の1点として」「見てくれる」からです。
リアルでは、洋服店やフリーマケットにある時点で、人の目に触れます。
しかしネットショップの場合、立ち上げたばかりでは誰も見に来ません。
残念ながら公開したばかりのネットショップは、Googleですらその存在を知らないのです。
どれだけデザインが洗練されていたとしても、人が見なければ始まりません。
そしてもう一つの問題「他にもTシャツを売っている場所はたくさんある」という点です。
リアル店舗ならば、あなたの競合になる店はそこまでたくさんある訳ではないでしょう。立地にもよりますが、Tシャツを扱っているお店はいいとこ数十店舗のはずです。
しかしネットで「Tシャツ 通販」で検索すると1億2千件もの検索結果が表示されます。
例えすべてがネットショップでないとしても、膨大な通販サイトが存在しているはずです。(試しに400件目まで見てみましたが、ほとんどがネットショップでした)
更に、検索結果上位には名だたるモンスターたちが、豊富なバリエーションを見せつけながら並んでいます。Amazonや楽天、ZOZOTOWN等です。
(どれもTシャツで検索すると10万件~20万件もの種類がでてきます)
その中からどうやってあなたのネットショップを見つけてもらうのでしょうか。
これはTシャツに限った話ではありません。
珍しい健康食品等でも、効果・効能で見ればおびただしい数のライバルが存在します。
たとえ生活必需品だったとしても、Amazonや大手ドラッグストアが、原価より低い価格で出していることは珍しくないのです。
「お金を使う」か「頭を使う」か「手を動かす」
ここまで読んで悲観されたでしょうか。
確かにネットショップで物を販売するというのは、簡単なことではありません。
もしあなたの会社が「10万人のダイレクトメールを送れる顧客名簿がある」とか、「SNSのフォロワーが10万人います」というのなら話は簡単です。
ダイレクトメールを送ったり、ツイートしたりすることで簡単に商品を「見てもらえる」からです。
それを土壌にして商売を行えばいいでしょう。
しかし何も土壌がなく、いきなり始めたネットショップでは、先程述べたとおり誰も見に来てくれません。
取れる手法は3つあります。
「お金を使う」か「頭を使う」か「手を動かす」ことです。
「お金を使う」
あなたの会社に潤沢な資金があり、商品の原価が安く、広報費を入れてもまだ商品として成り立つのであれば、さっさとお金をかけて宣伝してしまいましょう。
それが一番近道だからです。
しかし、何も考えずに広告だけ使ってしまっては、もちろんお金の無駄になります。
詳しいことは省略しますが、絶対的な法則は一つ「徹頭徹尾、顧客の目線に立つ」ことです。(「顧客の声を聞け」ではありませんよ。それは罠です)
自分が「かっこいい」と思う広告ではなく、顧客が「買いたくなる」広告をつくってください。
「頭を使う」
「原価率はそこまで高くない」「資金もない」という方。大丈夫です。まだ手はあります。
SNSという便利なツールが今は存在しているからです。
いま資金力のある多くの企業が、SNSのフォロワーが多いアカウントや著名人に依頼して、広報を行っていることはご存知でしょうか。
(芸能人がわざとらしく商品と一緒に画像を撮っているあれです)
しかしその依頼にも安くない金額がかかります。ならば公式アカウント自体のフォロワーを増やせば…?
お金を掛けるのと同じ効果が得られるでしょう。
「じゃあフォロワーを増やす方法を教えてくれ」と思われるかもしれませんが、簡単なことではありません。ここでいくつかポイントを上げたところで、実際にSNSを「運用する」スキルは身につかないでしょう。
すでにSNSで実績を上げているアカウントを参考にし、頭を使って努力してみてください。
残念ながら、「誰でもうまくいく手法」等は有りません。誰でもできるのであれば、他店を出し抜くことはできないからです。
「手を動かす」
さて、ここまで紹介したのは「資金をつかった身も蓋もない手法」か「SNSでバズらせろという高度な要求」です。
もっと簡単で、誰にでも行える手法はないのでしょうか。
あります。それは「手を動かす」ことです。
あなたの商材に関係することを、ひたすらコンテンツとしてWEBページで配信しましょう。本を1冊書くつもりで、あなたの商品の購入層が読みたくなる記事を書いてください。
時間と手間はものすごくかかりますが、確実にgoogleが評価してくれる方法です。
分量としては10記事程度ではなく100記事程ほしいところです。難しい言葉は使わなくていいので、コピーコンテンツやありきたりな文章ではなく、情報のしっかりとした記事を丹精を込めて書いてください。
(あと、同じドメイン内にコンテンツは置きましょう。外部ブログに書いたところで、評価されるのはあなたのネットショップドメインではなく、ブログのドメインになってしまいます)
大変だと思いますか?
しかし、いま収益を上げているのは、そういった戦略をしっかりと立てたショップです。
ネットショップは「上限も無い」
2010年前なら、ネットショップを作るだけでお客が来てくれるような時代もたしかにありました。
しかし今は2020年、あらゆる企業が「ネットショップ」を開いている時代です。
そんな中であなたのお店が「選ばれる理由」は何でしょうか。「選ばれる理由を作ってください。
逆にいえば「選ばれる理由」さえできれば、何も怖くありません。
店舗なら「仕入れた量・処理できるお客さんの数」までしか販売できませんが、ネットショップなら際限なく注文を受け付けることができます。
ものすごく漠然とした空中戦のようなアドバイス記事になりましたが、これがネットショップの現実です。
もっと細かいテクニック等を知りたい場合は、頑張って調べていただくか、弊社までご相談ください。
今なら自己負担25%でネットショップが作れる
現在コロナ禍から中小企業を救うため、「IT導入補助金」という補助があります。
例年は1/2の補助率でしたが、今回は驚きの3/4の補助率です。
100万円のECサイトが、25万円の自己負担で制作できます。(IT導入支援事業者を通して制作した場合に限ります)
正直ここまで大規模な補助は今後考えにくいです。ぜひ今検討されてください。