コロナ健康・医療・生き方

新型コロナウイルス、”スーパースプレッダー”の出現頻度が予想より多いという研究結果

新型コロナウイルス感染症患者のうち、一度に複数の人にウイルスを移す「スーパースプレッダー」が予想よりもはるかに多い、という分析結果が出ました。
スーパースプレッダーを防ぐためには、一人が1日に出会う人数を10人以下に減らす必要があるとのことです。

ジェームズ・コリンズ米国マサチューセッツ工科大学(MIT)医工学と科学研究所教授の研究チームは、新型コロナウイルスが集団感染した60件を分析した結果、スーパースプレッダーの出現頻度が予測よりも高いことを突き止め、今月2日、国際学術誌「米国科学アカデミー時事通信(PNAS)」に発表しました。

感染症の伝播を解析するため、一人が他の人にどのようにウイルスを移すかどうかを「基礎再生産指数」と定義します。新型コロナウイルスの「基礎再生産指数」は約2.5〜3程度と推定されています。一人が通常3人程度を感染させるということです。
しかし、場合によっては一人が10人から多くは100人以上も感染させる、いわゆる「スーパースプレッダー」が出現し、感染症が予想よりも速く広がる場合が多いといいます。

感染症伝播の場合、スーパー伝播者が発生する確率が一般的な確率事象の分布よりも約2倍高いことが分かった。一人が何人に感染させるかを確率分布で表さ分析した結果、非常に多くの人を感染させる事件が多く「厚い尾」が現れた。通常は、極端な事件であるほど確率が急激に低下する形態である正規分布が表示される。しかし、コロナ19は、そうでなかったものである。厚い尾分布は、大規模な金融事故が予測よりも頻繁に発生する金融市場などで表示される。

研究チームは、この分布が実際と一致するかどうかを確認するために、韓国の資料を基に検証しました。今年6月26日まで韓国で新型コロナに感染した人5165人と、ここでの感染が続いた2次感染者1347人の資料をもとに分析した結果、韓国でも正規分布よりもスーパースプレッダーが発生する確率が70%ほど高いことを示す分布が確認されました。

コリンズ教授は「今回の研究結果は、新型コロナウイルスで極端な増加の起こる確率が予想よりも高いことを意味する」とし「大規模な集会で10人以上の接触をしないようにすれば、スーパースプレッダーを防ぐ戦略を見いだし、拡大を制御することができる」と述べています。

参照:https://www.sciencedaily.com/releases/2020/11/201102173232.htm

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