現役セラピスト厳選 本当に疲れが取れてリラックスできるマッサージベスト5
はじめに
マッサージという言葉は本来、我が国では鍼灸、あんま、指圧の国家資格を保持している施術者のみが使用可能な言葉であり、それ以外のものはリラクゼーションと呼ばれています。
マッサージは治療を目的とした保険が適用される種類のもの、リラクゼーションはリラックスや美容を目的とした種類のものがあり、世界には実に様々な施術テクニックがあります。
諸外国では日本のようにマッサージ・リラクゼーションなどの使い分けはあまり見られず、まとめてマッサージという言葉が一般的ですが、日本は国家資格保有者が行える医療行為の延長上での施術(マッサージ)とそれ以外の施術(リラクゼーション)の明確な線引きがあります。
本来ならば「治療」「改善」「治る」という言葉はマッサージ師のみが使えるキーワードとなり、今回のご紹介内容でもマッサージ・リラクゼーションと分けてご説明する必要がありますが、今回はより分かりやすくお読みいただきたいので、ご紹介する内容はあくまで国内目線ではなく、海外目線でのマッサージとは?というご紹介だとご認識頂ければ幸いです。
そのため、本来であれば効果効能をうたえない内容も一部含まれておりますが、ご了承下さい。
筆者はオーストラリアの4年制ビジネスカレッジで指圧、リフレクソロジー、アロマセラピー、リメディアルマッサージの手技や解剖学、ハーバルメディスン、バッチフラワーレメディ、ホメオパシーなどを学び、リメディアルマッサージのオーストラリア政府ライセンスを所持しています。
帰国後もその道で有名な推拿、スポーツマッサージ、禅指圧、若石式足裏健康法の師匠の元で勉強しました。今回は今までの経験や海外を含め様々なマッサージの施術を受けた中からこれは!という日本人やアジア人にマッチした、「本当に疲れが取れるおすすめのマッサージ」を5つ、メリット・デメリットを交えてご紹介します。
オイルマッサージ・アロマセラピーマッサージ
疲れが取れ、リラックス効果も高い一番のおすすめマッサージはオイルを使用したマッサージです。特にピュアエッセンシャルオイル(精油)を使用したアロマセラピーマッサージがおすすめです。
精油は有効成分が体内に20分程で吸収され、身体にそれぞれの精油が持つ効果・効能が作用するので相乗効果があり、深くリラックスすることが可能です。
また、全身のトリガーポイント(ツボ)を刺激しながら筋肉をしっかりほぐしつつ、更にオイル成分が肌の乾燥もケアしてくれます。他のマッサージテクニックと比較しても直接オイルを滑らせながら肌に塗布し、全身をくまなく施術者の暖かい手のひらで、最適な圧を加えながらこわばった筋肉を刺激し、緩和するので、マッサージ効果が高く、安全でもあると言えます。
精油自体が安価ではないため、マッサージの値段は比較的高めではありますが、疲れを心身共に癒すという上ではとても素晴らしいマッサージです。
できれば、マッサージを受ける前にゆっくりと湯船に浸かって自身の筋肉の緊張をほぐし、身体を充分に温めてからマッサージを受けることがおすすめです。これは全てのマッサージにも該当することですが、施術後にサウナに入ると発汗作用が高まっているため、老廃物を輩出しやすく、身体を温めることで揉み返しなどの予防にもつながります。
マッサージの後には身体がぽかぽかし、老廃物が流れて尿の色が濃くなり、安眠できるなどメリットが沢山あります。
一方、デメリットは当然ながらオイルが付いてしまう、という事です。マッサージの後に出かける予定がある場合、幾ら施術者に気を付けてもらっていても襟足などにオイルが付いてしまう事もありますし、精油を用いてのマッサージの後は当然使用した精油の香りも残ります。
アロマセラピストの施術は基本的にソフトタッチが多いので、しっかりほぐしてもらいたい場合は技術の高い能力のあるセラピストを見つけることも大切です。
注意すべき点は精油の知識をしっかりと持つ施術者から安全な濃度で品質の良い精油を使用してもらい施術を受ける事です。おすすめはスポーツマッサージやリメディアル、スウェディッシュマッサージなど他の手技のテクニックも持つ施術者から受けるアロママッサージです。
施術者が女性の場合は細部までケアをしてくれる気遣いがある方が多く、リラクゼーションを含めたケアを望む場合におすすめです。一方で体温が低い方が施術者の場合、いつまでも施術者の手が温まらずに施術中に肌寒い思いをする場合もあります。
また男性に比べて圧がどうしても低いことが多いので、少し体格の良い手のひらが厚めの人を選ぶと良いでしょう。
施術者が男性の場合は女性に比べて体温も高い方が多く、しっかりほぐしてくれるケアを望む場合におすすめです。一方で女性が男性にオイルマッサージを望む場合は、異性という事でそれがストレスになる場合があります。
特にオイルマッサージの場合は肌を露出しているので、施術者選びには注意が必要です。安心できるお店でのマッサージをおすすめします。
良いアロママッサージの施術者を見つけるには、例えば個人サロンの場合はホームページでアロマセラピストの他にどのようなライセンスを保持していたり、勉強をしているのか(アロマ検定などは然程技術に結び付かないので、あくまで手技に限定して調べた方がより上手な人を探しやすいです。)を確認するのがおすすめです。
個人サロンを経営していて顧客が多い人気店はそれだけ技術も高いと言えます。
また、有名ホテルのデイスパサロンなどは研修もしっかりとしているので、レベルが高い方が多いですし、穴場なのがスーパー銭湯などのマッサージ店です。人数をこなしているので施術者のレベルが比較的高い、お値段もリーズナブル。身体を湯船で温めたり、サウナに直ぐに入れるのでおすすめです。
精油の効果効能についての参照はこちら
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21922934/
スポーツマッサージ
スポーツマッサージと聞くと、アスリート以外は無用なものなのかな。と思われる方もいらっしゃるかもしれません。勿論スポーツマッサージはアスリートの運動能力を高めたり、使った筋肉を効果的にほぐしてくれるマッサージテクニックの1つですが、日々の疲れや腰痛などに悩んでいる、スポーツとは無縁な方にも効果的なマッサージテクニックの1つとなります。
また、スポーツマッサージを行っている施術者には鍼灸の資格を持っていたり、それ以外の資格を持っていたりする先生が多いので、総合的に能力の高い施術者に出会えるケースも多いと言えます。短期間で運動能力をUPさせ効果的に疲労回復させるテクニックに優れているので、前身のバランスを整えてくれるという意味でもおすすめです。
一方スポーツマッサージ自体がまだまだ数の多い部類ではないので、施術者人口が他のマッサージと比較して少ないことや、優秀な施術者はスポーツ団体やアスリートと契約を結んでいる方も多く、試合などに帯同する場合には一定期間予約が取りづらいなどといった事もあります。
他のマッサージにも当てはまる事ですが、手技が難しいので上手な施術者とそうでない施術者の差が大きく、自信に合った施術者を探すのが少し困難ではあります。
良いスポーツマッサージの施術者を探す方法は、そのお店のホームページなどで、例えば実業団の試合の帯同をしていたり、アスリートの顧客が多かったりというような情報があるかどうか。帯同ためお休みしますという文言があれば、その施術者はそれだけの技能があるということで、テクニックに期待ができます。
スポーツマッサージについての参照はこちら
指圧マッサージ(あんまマッサージ指圧)
指圧マッサージは大きく分けて流派が2つあり、浪越式と禅指圧の増永式があります。特にその中でもあんまマッサージ指圧師は国家資格となり、症状によって保険が適用されます。
ツボ、虚実、経絡など患者の状態を探りながら、全身を指圧して調整していきます。マリリンモンローさんが来日し、胃痙攣を起こした際に浪越先生が指圧を行い魔法のように病状を回復させたことから、世界中で指圧の素晴らしさが更に有名になり、今は世界でもShiatsu は治療効果のあるマッサージとして位置づけられています。
指圧は服を着たまま場所を選ばず施術が受けられること、そして指圧師の全体的なレベルが高いことでもおすすめです。国家資格保有者は特に高度な技術と知識があるので、触っただけでその人の生活習慣が分かる人も珍しくはありません。
一方、腕の良い指圧師は治療師としての自覚とプライドが高い人が多く、リラクゼーション意識というより治療意識が高い傾向にあります。施術中もどちらかというとスポーツマッサージ同様、一緒に身体を施術者と整えてゆくスタンスで、筋肉をより効果的にほぐすために施術を受ける側も指圧師と協力し、呼吸のタイミングを合わせ、ストレッチの時に可動域を伸ばす意識を持つなどをした方がより効果があるので眠ってしまうと勿体ないので注意しましょう。
良い施術者の見分け方は、どれだけ経験を積んでいるか、どれだけ人数をこなしているかです。他のテクニックにも言えることではあるのですが、特に指圧は目に見えないツボ、経絡や虚実を見極める手技が多いので、鍼灸師同様、今までのキャリアが大きく影響します。
体の圧を上手にかけることが出来るので施術者が細身であったり年齢を重ねた人であっても、ほとんど力には影響がないマッサージテクニックなので、有名な先生と呼ばれる評判の良いところがおすすめです。
指圧についての詳細はこちら
推拿(すいな)中国式マッサージ
推拿マッサージは漢方・鍼灸に次ぐ中国3大療法の1つの手技で、本場中国では病院で治療法として確立されています。残念ながら日本においてはリラクゼーションの1つと認識されているのが現状ですが、その原因に一流の推拿マッサージの先生は本場中国で活躍しているので技の素晴らしさがあまり伝わっていないことが挙げられます。
推拿マッサージは腰痛、肩凝りなどの他、冷え性、不眠症、鬱、夜泣きなど幅広く効果があるとても素晴らしいマッサージの1つです。デメリットがあるとすれば少し痛い時があること、日本で一流の推拿マッサージ師はごく一握りしかいないことでしょうか。
推拿マッサージの手技は独特で実際筆者も有名な香港の先生に習いましたが、一朝一夕に体得できるようなものではなく、本場の先生には敵わないと痛感しました。
良い推拿マッサージ師を探そうと思ったら、タイマッサージ同様、発祥元の国民、つまり推拿マッサージにおいては中国人であることが大きいと感じます。有名な先生は予約も困難ではあると思いますが機会があれば是非受けて頂きたいマッサージの1つです。
推拿マッサージの詳細はこちら
タイマッサージ
最後のおすすめはタイマッサージです。日本にはあまりないテクニックを用いながらストレッチをメインに行うマッサージです。このマッサージは2019年にユネスコ無形文化遺産に登録され、2500年前という古くから伝わる伝統医療マッサージは世界で一番気持ちが良いという人も多いことで有名です。
筆者の通っていたカレッジにタイマッサージを営むプロが学んでいて、筆者はその当時、彼のお店で働きながらタイマッサージを教えてもらったり、施術を受けたりしていました。
ヨガに似たテクニックも入っており、非常に気持ち良くストレッチを行い、筋肉を揺らしほぐし、揉みの手技がブレンドされた手技を行います。タイマッサージはエネルギーラインを整え、自律神経を調整し、外科、内科的トラブルを解消してくれます。
こちらのマッサージもデメリットはちょっと痛い時があること、基本的に施術者と協力する必要があるので、うとうとする程度で眠らないことが大切なことくらいで、デメリットはほぼありませんが、推拿マッサージ同様日本人の施術者と本場タイ人の施術者はどんなに経験を積んでも歴然とした違いがあるということと、一流の先生は一握りしか日本にいないので、良い施術者に出会える確率が低いということです。
また、技術の不十分な施術者にマッサージを受けると思わぬ痛みが出る可能性もありますのでお店選びは慎重に行う必要があります。どちらかというとタイマッサージは同性から施術を受けた方が効果がある印象があります。
良い施術者を見つける方法は、国内で有名な先生がいる評判のお店に行くことです。タイマッサージは様々な所で見かけますが、一流とそれ以外の技術に雲泥の差がある最たるマッサージではないかと感じています。
タイマッサージについては詳細はこちら
まとめ
今回はおすすめマッサージを5つご紹介しました。どのマッサージにも言えることですが、より効果を得たい場合は、
・マッサージの前にお風呂に入るなどして自身で身体を温め筋肉を和らげる。
・マッサージ中は基本的に起きていて、施術者と協力してマッサージを受けるとより効果的。
・マッサージの後は一杯の水もしくは白湯を飲み、しばらくしてサウナやお風呂で温まると老廃物が出やすく、揉み返しなども起こりにくい。
またマッサージの後は、
・アルコールが回りやすいので注意する。
・副交感神経が優位になるので運転などに気をつける。
・吸収が良くなるので甘いもの、オイリーなものは心して食べる。
ことが重要です。
日本には現在コンビニの2倍以上のマッサージ店があると言われています。その中であなたに合う素敵なお店が見つかり、あなたの健康とエネルギーの源の1つとなる施術者に出会えることを心より願っております。
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