先日すべてのサポートを終了したAdobe Flash、
確かに色々と問題はありましたが、間違いなくネットの一時代を支えた偉大なシステムです。
ゲームだけでなく、あらゆるシステムにも組み込まれ、利用されてきました。
……しかしそのFlashが終了したせいで、中国の鉄道を停止させてしまったようです。
1月12日火曜日、午前8時過ぎに遼寧省大連の中国鉄道瀋陽はいつもどおりの運行を開始しようとしました。
しかし、なんと交換局で列車の時刻表にアクセスができません。
パソコンのトラブルなら、予備のパソコンを持ってくれば済む話ですが、いずれのパソコンでも開くことが出来ませんでした。
なぜなら時刻表は、ブラウザからFlashを介して開くことになっていたからです。
しかも問題はその駅だけではありません。同時に30もの駅で同じ問題が起きてしまったのです。
技術チームがすぐさま派遣されたそうですが、事態の解決には20時間以上が掛かりました。
技術チームはFlashをダウングレードすることで対応したようです。
……セキュリティ的には大丈夫なのでしょうか。
確かに「ある日いきなりパソコンから削除される」というFlashの次元システムは、理不尽に感じるかもしれません。
しかし、Adobeはかなり前からその予定を発表していました。2017年にはその削除スケジュールを発表していたのです。
また、今回の強制削除がなかった場合、とてつもない数の「サポートされていないFlashのはいったPC」が巷にあふれる形となります。
強制削除は致し方ない処置でした。
むしろその日が来るまで、まったく事態を予期していなかった「大連鉄道」に、ネットの非難は集まっているようです。
「大連鉄道」は事態解決後「技術チームを称える記事」を一度HP上に掲載したようですが、多くのネットユーザーが嘲笑したため、それを削除しました。
……ただ日本も笑い事で済むかわかりません。日本でも未だwindowsXPで動いているシステムが時々ネット上に上がっています…
今回の件は16時間、鉄道が止まっただけで済みましたが、もっと悲劇的なトラブルが起きなくてよかった、と心底思います。