「Stellar Lumens(ステラルーメン)」が1日30%以上もの高騰 リップル組の移行・ウクライナ中央銀行との提携
ビットコインが連日値上がりしているニュースについて、聞き及んでいるかと思いますが、本日もう一つ、顕著な値上がりを見せたコインがあります。
「Stellar Lumens(ステラルーメン)」です。
「Stellar Lumens(ステラルーメン)」についてはどの程度ご存じでしょうか。
ETHやRippleよりはマイナーな仮想通貨なので、知らない人も多いかもしれませんが、実は時価総額10位前後の仮想通貨です。
もともとRippleをベースに作られていた「安価な決済システム」用の通貨でしたが、今では独自のアルゴリズム「Stellar Consensus Protocol」で動いています。
取引にかかる時間や手数料が非常に安いことから、国際送金等での利用を目指しています。
その「Stellar Lumens(ステラルーメン)」、1日で+30%というのは仮想通貨でも珍しいほどの高騰ですが、なぜここまで値上がりしたのでしょうか。
スキャンダルを抱える「Ripple」からの移行
「もともとRippleをベースに作られていた」という点でピンと来た人もいるかもしれません。
あの一時は時価総額3位にいた「Ripple」が、現在とある訴訟を抱えています。
Rippleが「有価証券」と同様の性質を持つにも関わらず、それを登録せずに発行し、資金を調達した…という訴訟です。
Rippleほどの時価総額なら、多少の訴訟にも耐えられる…と思いきや、訴訟の相手はあの「米証券取引委員会(SEC)」です。
場合によっては、アメリカ国内での取引停止措置等もありえるため、現在Rippleの価格は暴落。
昨年11月には70円を超えることもあった価格も、現在は23円まで下落しています。
そこで目をつけられたのが「Stellar Lumens(ステラルーメン)というわけです。
ウクライナ中央銀行が「ステラプロトコル」使用
また、ウクライナ中央銀行が「Stellar」とパートナーシップを今週結びました。
参照(PDF):https://bank.gov.ua/admin_uploads/article/Analytical%20Report%20on%20E-hryvnia.pdf
ウクライナのデジタル変革省副大臣は以下のように語っているとのことです。
この協力の重要な側面は、ウクライナの国内デジタル通貨のインフラ整備に貢献することだ。 世界の主要国のほとんどが自国のデジタル通貨を開発している。 ウクライナ国立銀行は2017年からCBDCの実施の可能性を研究している。 ウクライナの主要な金融動向を示すものである。 同省では、東欧の金融市場における技術革新と競争力への我が国の適応を確保することを目指している
CBDCとは「Central Bank Digital Currency – 中央銀行デジタル通貨」という意味です。
中央銀行が仮想通貨を発行する……中央集権のないことがメリットの仮想通貨において、意味があるのか、と思われるかもしれませんが、
ブロックチェーンの透明性や追跡のしやすさ、移動コストの安さ等は、政府にとっても魅力的です。
今のところ預金をどうやって託すか、等の問題があるため取り入れている国はありませんが、将来的には実現が予想されている取り組みです。
その構想を共同で練り上げるため、ウクライナは「ステラプロトコル」を選んだ、ということです。
昨年11月、rippleが高騰した際には、「バンクオブアメリカ」との提携が発端でした。
「バンクオブアメリカ」はアメリカ中央銀行とは違いますが、それでもrippleを80円以上に押し上げるほどの高騰を見せたのです。
「ウクライナ中央銀行と提携した」というニュースは、確かに「Stellar Lumens(ステラルーメン)」を高騰させるには十分な要素と言えます。
現在バブル時の価格を超え、過去最高額を更新しているビットコイン。
「アルトコイン」については追随した値上がりを見せていなかったため、あまり見通しが明るくないのではないか、という点が指摘されていましたが、
「Stellar Lumens(ステラルーメン)」等、種類によっては、またバブル期ばりの高騰が期待できるかもしれません。