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火星の家はこんな形!映画に出てきそうな造形がすごい

火星に行くことについての活発な開発が行われている中、さらに「火星にどうやって建築物を建てるか」についての議論が行われています。

今最も主流なアイデアは、火星にある物資で家を建てることです。
地球から物資を打ち上げる場合、1kgあたり100万~1,000万円ほどのコストが掛かりますが、火星にすでにある砂や岩を使うことで、このコストを削減することができます。

NASAでは、未来のために2015年から2019年まで「3Dプリント技術を活用した住居建築大会(3D-Printed Habitat Challenge)」を開催しました。 4年間の公募展で最も有望とされたのは、米ニューヨークに拠点を置く3Dプリント会社であるAIスペースファクトリー(AI Space Factory)の「マーシャ(MARSHA)」です。

火星に建てられるこの建築物は、下が丸い円筒形の形がをしています。
火星で過ごすためには、中の人間を完璧に守らなければなりません。そのため建築デザインや材料、工法などの効率性を突き詰めた結果、このような形になったそうです。

主な材料は火成岩から抽出できる玄武岩繊維と、火成岩で栽培できる植物を加工したバイオプラスチック混合物です。
これはコンクリートより2~3倍強く、耐久性も5倍高いと予想されています。
この建物は二重構造になっており、4階建ての高さがあります。
低層には機械と実験装置が配置され、上の階に行くほど次第にキッチン、浴室、寝室など日常生活が送れる居住空間になっていきます。 各スペースは壁伝いに繋がる階段で繋がっています。
そして最も特徴的なこととして、このすべてのスペースは、3Dプリント技術を利用して30時間以内に建てることが可能です。

各層に窓があり、屋根にはドーム状の天井ガラスがあって自然光が内部に自然に入ってくるようになっています。
写真を見る限りでは、なかなか住みやすそうです。

AI SpaceFactoryは3分の1の大きさで模型を作り、NASAから耐久性や強度などの項目の点検を受け、完璧な火星の家作りに努めました。
それだけでなく、この技術を利用して地球にも同じ家を建てる「テラ(Tera)」プロジェクトも進めています。
「テラプロジェクト」は、家を建てるためにひどく浪費されているエネルギーや資材をなるだけ削減し、更にいずれ家が使われなくなったり、街が滅びたとしても自然に戻るような家を建てるプロジェクトです。

来月はじめには、Crew Dragon宇宙船による民間クルー輸送ミッションが行われます。これには日本人宇宙飛行士、野口聡一さんもメンバーに入っています。
人間が火星に住むようになるには、もう少し時間がかかるかもしれませんが、意外と私達が生きているうちに達成可能かもしれません。

今宇宙に新天地を開こうとしている多くの研究者に、エールを送りたいと思います。

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